LogicProXのモニタリング音声の遅延 対処方法 2020年

LogicProXを使っていて、録音の際モニタの音声が遅れてきこえてやりにくいということはありませんか?

Logic Pro X でスピーカーやヘッドフォンで、接続中のボーカルやギターの音声を聞くと、実際の音より遅れて聞こえる場合があります。このような遅延を「入力モニタリングレイテンシ」といいます。

遅延があると作業がわずらわしくなるので、なんとか避けたいものです。

入力モニタリングレイテンシ(遅延)の対処法

入力音を聞く際の遅れを防ぐポイント3つ

サンプルレート(音質)を設定し、I/O バッファのサイズを調整することで、レイテンシを最小限に抑えることはできます。また、プラグインを使用している場合は、低レイテンシーモードで対処することもできます。

  1. サンプルレートの設定
  2. I/Oバッファサイズの設定
  3. プラグイン使用時の低レイテンシーモード

(1)プロジェクトのサンプルレートを設定する

サンプルレートとは( Sample Rate )
サンプルレートは、アナログ音声データをデジタルに変換する時、1秒間に変換できる回数比率のこと。単位はヘルツ(Hz)で、代表例として、CDが、44,100Hz (44,1kHz) で、1秒間に44100回データ変換します。
数値が大きいほど、高速により多くのデータを処理するので高音質になりますが、オーディオファイルは大きくなり、パソコンの頭脳であるCPUへの負担も増します。
ビットレートは「音量を何段階で表すか」を表す値で、同様に数値が大きくなるほど音質が良くなります。サンプルレートが横軸、ビットレートが縦軸の音質とイメージするとわかりやすいです。

サンプルレートの決め方

サンプルレート(音質レベル)は、いくつに設定すべきなのでしょう?

サンプルレートは高いほど音質がいいので、プロの現場では96kHz以上で制作されています。しかし、サンプルレートが高くなればそれだけ、処理の負荷が増えるので、高い処理能力のパソコンでないと作業ができません。

使用目的と、宅録するパソコンの処理能力ににみあったサンプルレートにしましょう。

  • 制作する音源の使用目的できめる
  • パソコンの処理能力を考慮してきめる

音源の使用目的を考慮すると、宅録音源をYouTubeにアップしたり、音楽配信するなら、48khz(24bit)がよさそうです。

参考:各メディアのサンプルレート

サンプルレートビット深度
YouTube44.1kHz 推奨・48kHz ・ 96kHz 16bit・24bit 推奨
ニコニコ動画48kHz
音楽配信44.1kHz・48kHz・88.2kHz
96kHz・176.4kHz・192kHz
24bit
CD44.1kHz16bit
DVD48kHz・96kHz16bit・24bit
Blu-ray48kHz・96kHz・192kHz16bit・24bit
ハイレゾ44.1kHz以上16bit以上

LogicProXのサンプルレートの設定方法

ファイル→プロジェクト設定→オーディオ→サンプルレート

録音ファイルのビット深度の設定

LogicProX→環境設定→録音→24ビットレコーディング

24ビットレコーディングにチェックがあれば24bit、なければ16bitになります。

(2)I/O バッファサイズの設定

「I/O バッファサイズ」とは、入出力するオーディオデータの一部を一時的に保管しておくデータ領域のこと。作業員さんが待機するお部屋のサイズって感じ?

バッファサイズ大きいと作業員さんいっぱい待機でき、大勢で作業できるから負担が減るけど、部屋が広いと、おーいと呼んでやってくるまでに、時間がかかる(遅延)。部屋がせまい場合バッファが小さいと、少人数しか待機できないので作業負担は増える。しかし、呼んだらすぐ来てくれて遅延がない。

I/O バッファのサイズを小さくすれば、遅延も小さくなります。しかしその分プロセッサへの負荷が増えるので、今度はシステムオーバーロードの警告がでる場合があります。これは、パソコンの能力次第。

I/O バッファのサイズは随時変更できますので、録音中は、I/O バッファをなるべく低い設定にしておけば遅延が少なくなります。

トラック数や、ソフトウェア音源を多く使ったプロジェクトは特に、システムオーバーロードの警告が表示されることがあるので、I/O バッファのサイズ徐々にあげてみて調節するとよいでしょう。

インターフェイス(接続種類)による注意
I/O バッファのサイズを変更
USB インターフェイスを使っている場合は、I/O バッファのサイズを 128 サンプル以上に設定してください。
Thunderbolt インターフェイスの場合は、I/O バッファサイズを一番低く設定することができます。

メニュー→Logic Pro X→環境設定→オーディオ→デバイス→I/O バッファサイズ

(3)低レイテンシーモード

録音中に低レイテンシモードを使えば、プラグインが原因で起きる遅延を少なくすることができます。

メニュー→Logic Pro X→環境設定→オーディオ→デバイス→一般→低レイテンシモード


動画でも解説していま〜す。

遅延!
ダメ!
ぜったい!

初心者向け DTM 講座 〜カラオケを自作してみよう!

アプリ利用して、カラオケを自作する方法、順番に解説しています。

1)原曲のテンポを調べる方法

LogicProX・スマートテンポ機能
BPM Counter(プラグイン)

コード解析

2)原曲のコードを調べる方法

YAMAHAのコード解析無料アプリ

3)超簡単ドラム打ち込み

LogicProXドラマー機能

4)カラオケを打ち込みで簡単に作る方法

リズムトラックとコードトラック作成方法

レイテンシ対策

6)遅延(レイテンシ)を防ぐ方法

ギターやボーカル録音の際、モニタ音声が遅れる場合の対処法です